2015年5月19日火曜日

都構想反対多数

大阪都構想が、僅差で反対多数の結果となった。橋下市長も、政治責任を取って次期大阪市長選挙に出ず、政界も引退すると明言した。橋下さんらしい姿である。
私は、極めて残念であるが、大阪維新の会が5年間、一丸となって政治生命を賭けてきたことであるので、大阪市長と大阪維新の会の職については、一定の責任すなわちけじめをつけなければならない。しかし、政界まで引退する必要はないと思う。なぜなら、69万4844票、得票率にして49,6%の賛成支持があったからである。確かに、二者択一選挙なので、1票差でも負けは負け、となるわけであるが、政治はそう簡単に白か黒かといった明快・明確な問題は、そうないものである。更に、これだけの大都市改革をしようとしたわけだから、「争点や中身がわかりにくい」と言われた意見が象徴的であったが、何か「変わってほしい」「変えたい」という、抽象的な意見・支持を基盤にしていると、こうなってしまうという結果を垣間見たように思うのである。そのあたりを、普通に、あるいは厳しく見られる年齢層が、何と言っても70代以上の方々である。
私は、この点については、自分自身がここ10年程の間に、体得したことであった。やはり、年配の方々は、主張だけを聴いているのではなく、本人や政党の姿勢や様々な態様にもきちんと目を向けられているのである。それは、恐らく人生経験から自ずとそうなるものであろうと推測するものである。
実際、私が大阪維新の応援に行った時に、大勢の皆様からご支持の声やメッセージをいただいたのも事実だったが、年配の皆様からは上から下までを見られているといった視点も感じたものであった。
そしてもう一つ、そう簡単に政界引退を軽々しく言ってもらっては困るなと感じることは、記者会見で橋下さんが言われていたが、住民の皆さんの考えをくみ取れてなく、それが政治家としての能力が一番欠けているところだ、という旨のお話があった点だ。何と言っても、69万4844票という莫大な支持があったのだから、そう簡単に無下に見てもらってはいけないと思うからである。
橋下さんのことだから、言われたことをされようとすることは、私ですら容易に想像出来ることであるが、12月まで大阪市長の任期はあるので、是非熟考していただきたいものである。
私達、神戸市議団も昨日会議をし、全員意見してもらって今後の方向性を確認したところである。私も含め団としては、4月に大勢の皆様からいただいた期待にこの4年間でしっかり応えることが、責務であるという認識が、全員にあった。橋下さんが、最初から一緒に神戸で仕事をしてきたのならともかく、最初からいない訳だから、維新の党として持っている、また橋下さんの改革精神をしっかり保持して、これからの市政運営に携わらなければならない。これが私達の確固たる決意である。また兵庫県総支部としても、同様である。面白可笑しく報道されたり、噂されたりするのが私達の会であるが、上記のところが真実である。
それにしても、日々民主主義について私なりに色々考えるのであるが、今回の住民投票や橋下さんのこれまでの軌跡については、年齢も近いということもあって、学ぶべきところが、実学として本当にたくさんあった。そして今思えば、日本維新の会で合同して、石原慎太郎さんが共感をして、橋下さんを育てるんだと言われていたことが、大変良くわかった。しかし、最後まで責任を持ってほしかったというのが、私の見解である。
いずれにせよ、私達は、力を合わせて着実に一歩一歩進んで参る決意です。