2013年6月5日水曜日

鵜殿ヨシ原その①

先日の日曜日、塩屋まつり等地元の行事に参加した後に、今年で3回目になりますが、国立文楽劇場で行われました大阪楽所主催の雅楽演奏会を鑑賞させていただきました。
演奏会そのものは、独特の曲と舞が披露され何とも言えない緊張感がありました。
が、今回の雅楽演奏会で配られ、受付でも皆さんに声を掛けられていたのですが、ここでどうしてもお伝えしておかなければならないことがございます。
私も以前相談をされたこともあり、ニュース番組の特集でも紹介されたことのある「鵜殿ヨシ原の保全」問題です。
何かと言いますと、雅楽の主旋律を担っている、あの「ピー」っという独特の音を出す「ヒチリキ(篳篥)」の口元、吹き口というか、リードがヨシで作られているのです。
このヨシは、日本中どこでもあるようですが、昔から雅楽の篳篥に使われる「良質のヨシ」が、大阪府高槻市の淀川河川敷約75ヘクタールの区域に生息しているとの事です。この75ヘクタールのヨシの群生地のことが、「鵜殿のヨシ原」と呼ばれています。
そこに新名神高速道路(第2名神)の建設が計画されており、良質なヨシの唯一の生育地が奪われるという訳です。
私も署名致しておりますが、これは正に日本の伝統・文化を守らなければならない重大な問題です。破壊されたら、恐らく同じヨシ原は二度と戻って来ないのですから。
私も詳しくは、知らなかったのですが、ヨシの繊維の密度・茎の太さ・肉の厚みは、その土地の環境・土壌によって違ったものになり、違うということは音色も違ってしまうということです。
江戸時代の文書にも、「古来より鵜殿のヨシを用いた」との記述があり、また雅楽は、2009年にユネスコ無形文化遺産保護条約に載せられ、日本の財産のみならず世界の財産となっています。
宮内庁も、鵜殿のヨシ原を管理している国土交通省に「異例の」保全要望をされているようですが、私達も声を上げていかねばなりません。
国土交通省に請願致しますので、ご賛同いただける方は、7月31日までにぜひご署名下さい。当事務所でも受け付けています。
またホームページも開設されているので、ご覧になって下さい。

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